CRETの学会レポート Colomn

CRETから、最新の教育・テストに関する学会レポートをお届けします。

言語処理学会第15回年次大会参加レポート
~自然言語処理の教育への応用~

 私たちは日常的に接する言葉や文章に対してさまざまな処理(内容の理解,要約,類義語)を行っており,このような言語活動をコンピュータで実現させるための研究分野は自然言語処理と呼ばれています。人間にとっては当たり前にできることでも,コンピュータには難しいことが数多くあり,またコンピュータの性能向上やWeb・ブログ・コーパスの普及により大量のテキストデータが容易に入手できる環境が整った今日,これらのデータからいろいろなことを調べようと(テキストマイニング)するときには自然言語処理技術は欠かせません。  

  2009年3月2日より鳥取大学で開催された言語処理学会第15回年次大会に参加してきました。各種用途のための言語データベースの作成,機械翻訳,マイニング等テーマごとのセッションで研究発表が行われていました。印象に残った研究の一つでは,1億語を超えるようなコーパスデータの解析から類似語のリストを自動的に出力した結果が紹介されていました。  
  今年度の大会でも教育応用のセッションが設けられていました。英文読解支援・テキストの難易度の自動推定・小論文評価に有用な変数の検討などの研究が紹介されていました。生徒・学生が教材やテストに入力した内容が大量に電子化されれば,教育測定・評価・指導に役立つ様々な知見が得られると思いますが,現状では紙と鉛筆で書かれた内容を人手で入力するのが一般的です。  
  将来電子ペーパーが普及し手書き文字認識の精度が向上すれば、手書きの文字が即座にテキスト情報に変換され,教材への記述内容や記述式答案解答内容があたりまえに自然言語処理を用いて分析される日がそう遠くないと思います。
  今後ともCRETではこのような各種学会における情報収集・研究交流に勤め,また,自らの研究成果をこれらの学会,研究会等で対外的に発信していきたいと思います。

 

(CRET研究員 中島功滋)

その他研究員 -Other Researcher-

学会レポート

<< | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | >>

CRETの研究領域

テストの評価や解析についての研究を行う。海外の教育テスト研究機関との協同研究や交換プログラムなども実施。







>> 研究室の
詳細はこちら

コミュニケーション能力、チームワーク能力、ソーシャルスキルなどを測定するテスト方法の研究開発を行う。

相川 充

-Atsushi Aikawa-
筑波大学 人間系
博士(心理学)

>> 研究室の
詳細はこちら

コンピューターベースのテストの基盤研究や、メディアと認知に関わる基礎研究、およびそれらの知見を活かした応用研究および実践研究を行う。

赤堀 侃司

-Kanji Akahori-
東京工業大学 名誉教授

>> 研究室の
詳細はこちら